骨折/脱臼の応急処置

骨折の応急処置

▼骨折の見分け方
 ① 痛くて動かせない
 ② 触れたり、動かしたりすると激しく痛む
 ③ 腫れたり、色や形が変わっている
 ④ 皮下出血のため赤色や青色になる
 ⑤ 形が変わったり、左右対称でなくなる
上記のような症状が見られる場合は骨折していると考えられます。
骨折が疑われるときは、副木(そえぎ)で固定して病院へ転医します。
骨折部分がはっきりしない場合は、できるだけ広い範囲に副木を当てます。
骨折は痛みが強いため、ケガ人を励まし落ち着かせながら、手当をするようにします。

▼骨折の応急手当
 ① 手当はできるだけその場で行ない、手当がすむまでは患者を動かさないようにします。
 ② 傷や出血があれば、傷口にガーゼを当て、軽く固定して病院へ行きます。
 ③ 骨折部分の上下の関節にとどく長さの副木を当て固定します。
 ④ 固定した場所に刺激を与えないように注意して、病院へ運ぶか、救急車を呼びます。可能ならばタクシーで向かってもらいます。
 副木には、骨折部分の大きさに合った物を選び、木片や簡易副木、やわらかい緩衝材や三角巾などで包んで使います。
 注意:動かないように副木で固定して病院へ

脱臼の応急処置

▼脱臼の見分け方
骨折と同じように、脱臼を起こすと、その関節の部分が変形します。たとえば手足の関節の場合は、その反対側の手足と比べてみれば、その変形はよく分かります。また、はげしい痛みがあり、手を持ち上げたり、曲げることもできなくなります。

脱臼は全身のどこの関節にも起こりますが、顎関節、肩甲関節、ひじ関節、腕関節、手指の関節などは、とりわけ起こりやすいところです。

脱臼は外力の作用を受けたときだけでなく、ちょっとしたはずみで起こることもあります。たとえば、あくびをしたとたんに顎関節が、ボールを投げた瞬間に、肩、ひじ、腕などの関節が、親が子どもの手を強くひっぱたら、子どもの肩の関節が脱臼したりします。

脱臼をなおすには、関節を元の位置に整復(はめなおす)すればいいのですが、中には痛みが伴い整骨院ではできない麻酔下での整復が必要な場合があります。そして脱臼とともに骨折を伴っていることがありますから整復後、またはそのまま骨折の場合と同じような要領で、副木や包帯などで患部を固定して、早く検査のできる医師へ転医させます。

病院で整復後のリハビリ

整骨院では初回の応急処置以外の施術に関しては、医師に同意をしてもらわなくては患部に施術ができません
同意してもらうには、患者さんが許可を医師から得てください。その内容は口頭電話口でもかまいません。許可してもらったら病院医師名を教えていただければ整骨院でリハビリを受けることができます。